不動産売却を検討するタイミングにはそれぞれの家庭で事情がありますが、その一つに「家が古くなってきたから」という理由で売却を検討し始める方もいます。
古くなってくると色んなところに問題も出てきます。売って新しいところに住もうという考え方のかたも出てきます
今回はそんな住宅の寿命について解説していきたいと思います。
家の寿命は何年?
家の寿命は何年と言われてもその家の構造や大きさや環境や地盤や使い方によっても全然変わってきます。その中で一つの指標とできるのが住宅の構造ごとの耐用年数になります。
住宅の構造ごとの耐用年数は?
住宅を構造ごとに木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造に分類して寿命を紹介すると以下のようによく書かれています。
住宅の構造 | 寿命 |
木造 | 30年 |
鉄骨構造 | 30年から60年 |
鉄筋コンクリート構造 | 40年から90年 |
ただしこの数値は、寿命以外で取り壊されたケースの築年数も含まれてい計算されたもので、木造と鉄骨造に関してはこの数値より長く40年以上住み続けることができる状態の場合も多いと考えられています。
ちなみに「木造の家の寿命が20年くらい」というような意見は法定耐用年数を考慮に入れた考え方です。確かに国税庁HPによると法定耐用年数は木造で22年、鉄筋コンクリート造で47年とされています。ですがこれは税金の額を計算するときの減価償却費を出す時に使われる数値で、「寿命」ということイコールで繋がる数値ではありません。
日本の住宅寿命は短い
ちなみに住宅の寿命を世界基準で見ると日本の住宅の寿命は短いのが特徴です。国土交通省が出している「長持ち住宅の手引き」には、
日本の滅失住宅の平均築後年数の国際比較として、アメリカが55年・イギリスが77年に対して日本は30年となっており、
1951年以前に建てられた家がまだある割合としても、アメリカが24%・フランスが35.4%・イギリスが44.9%に対して日本は4.9%となっています。コレに関しては
- アジア特有の高温多湿な環境や地震の発生頻度の違い
- 日本と諸外国とでは主に作られる建物の構造が違い
- そういったことによる新築志向・住宅の使い捨て志向
が関係していると言われています。
寿命を伸ばすには?最後はどうする?
既存の住宅の寿命を伸ばすにはどのような方法があるでしょうか。
寿命を伸ばせるメンテナンスは?
日常的にできるメンテナンスには、様々なものあります。日々の掃除は美観を保つだけでなく住宅の寿命にも大きく関わってきます。
特に注意をすべきなのは外回りと水回りになります。日本の住宅には多くの木材が使われており、木材の天敵は湿気になります。ですので、室内部分ではキッチンやお風呂などの水を使う部分の問題に注意を払うべきですし、雨などの水分を考えると外回りからの水の侵入も防ぐべきです。
- 外壁のひび割れなどがないか
- 水回りに水漏れや異臭がないか
という確認が特に注意が必要なポイントになります。
寿命が近い。建て替え?全面リフォーム?
日常のメンテナンスをしても完全に家の劣化を止めることはできません。定期的な大規模なメンテナンスも必要になります。
外壁やベランダに関しては10年を目安に割れや剥がれなどの補修を考えるべきですし、屋根に関しても20年を目安に確認し破損がある場合には補修が必要になります。そのほかの室内に関しても定期的なリフォームが必要な場合もあります。
あまりにも古い住宅の場合は、建て替えの方が長い目で見ると得な場合もあります。築40年・50年といった住宅の場合、補修工事をし始めてもするポイントが多すぎたり、根本的な解決にならない場合もあります。
寿命が近い不動産の売却方法は?
そういった古くなった不動産を補修して直す、建て替えるの他に「売却する」という選択肢を選ぶこともできます。ですがそうなると「こんな家買う人がいるの?」というように心配になる方も多いと思います。
古家付きの土地としての売却
築古の不動産を売却するということを考える場合も、「買う人いるのかな?」と過剰に心配する必要はありません。
意外と大丈夫です。
築年数がたったマンションに関していうと、先ほどの寿命でも出てきたようにマンションは鉄筋コンクリート造で作られている場合が多く、建物の躯体の心配はそれほど心配する必要がありません。室内をフルリフォームするとまた人が住める状態にできるところが魅力です
一戸建てに関していうと、築年数が経ってしまうと、傾きや腐食など深刻なダメージを受けている場合もあり、表面をリフォームしただけではそこに人が住める状態にできない場合もあります。しかし一戸建てには土地がついていますので、新たに新築一戸建てを建てる土地として販売することが可能です。
不動産業者に買取を依頼する
築年数が経過してしまった物件というのは、不動産業者に買取をしてもらうというのも良くあるケースになります。
コレは取引価格が元々低い価格になるため、不動産買取で安く買取してもらっても大差ないため、不動産の処分に手間をかけたくない売主さんの中では選択肢として選びやすいということが考えられます。
また築古の物件は売却するのに解体や改良などのコストと手間をかけないと売りにくいという場合もありますので、売主自らが上手くいくか不安なままそういったコストをかけるのも難しく、専門の不動産業者に買取してもらうということもあります
住宅診断(ホームインスペクション)を利用
その他に築年数の経過した不動産物件の売却の助けになるのは建物診断・ホームインスペクションというものがあります。
築年数は数字で見ることができわかりやすい指標ではありますが、冒頭に書いたように「その物件の環境や使い方」などによってその住宅の寿命は大きく変わってきます。築10年の物件でも、ひどい状態になっている物件もありますし、築100年以上の古民家でも目を見張る程状態の良い物件というのもあります。
そういったその家のそれぞれの現状の問題点や状態を正確に調べることによって、購入者に安心感を持ってもらうことによって不動産売却がうまく進む場合もあります。
まとめ:家の寿命は何年?
- 木造は30年、鉄筋コンクリート造は40年から90年と言われるが
- 実際は木造でも50年くらいは普通に使われていたりする
- 日頃のメンテナンスが大切になる
- 築年数が経った物件も売却していくことは可能
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