路線価と実際の売買価格はどれくらい違うのか・どれくらい参考になる

路線価と実際の売買価格 売却の基礎知識

不動産の売却を検討する場合に、その物件がいくらくらいのものなのかということを判断する必要があります。基本的には市場で売られている「他の物件の価格」や「成約事例」を参考に市場価格を割り出す作業になりますが、土地の場合は「路線価」というものを参考にしたりします。

おるすま内田
おるすま内田

路線価って聞いたことありますでしょうか?今年の地価一位は!ってニュースのやつです。

今回はそんな土地の価値を公開する路線価と実際の売買価格について紹介していきたいと思います。

路線価って何?調べ方は?

不動産売買と路線価の違い

そもそも路線価とは何かというところからわからない方もいると思います。

路線価とは

路線価とは道路に面する土地の1m2あたりの評価額のことです。一般的に路線価というと、相続税や贈与税の計算のもとにするために作られている相続税路線価というものがあり、そのほかには固定資産税などのもとにするために作られている固定資産税路線価というものもあります。

国税庁によって作られているもので、普通は実際に売買される価格より安くなっているケースがほとんどです。

定番の話題:路線価1位はどこ?

路線価は毎年7月に1月1日現在の路線価というものが発表されますが、その際によくニュースになるのが、路線価で1位の場所はどこなのかということです。

2023年の発表で全国で路線価が最も高かったのは「東京都中央区銀座5丁目」(鳩居堂前)で1㎡当たり4272万円。凄い値段です。場所はここ

長年地価トップであり続けるこの場所ですが、ニュースで毎年言われても「だから何?」ってなるような話題ですよね。

感覚的には年末とかお正月あたりの恒例行事のニュースに近いものがあります。

路線価の調べ方

路線価の調べ方は国税庁さんのHPにある「路線価図・評価倍率表」で確認することができます。例えば我々おるすまの事務所の近くの京都府木津川市で検索してみると

不動産売買と路線価の違い

こんなものが出てきます。

ざっくりどのような見方をするかというと、道路のところに数字とアルファベットが書かれていると思いますが一旦これは置いておいて、数字の評価額を見てもらいます。この評価額の単位は一千円です。ですので「53E」と書かれているところは、「1m2あたり5.3万円」といことです。

じゃあウチの土地は120m2あるので、5.3万円×120=636万円というような計算の仕方をするわけです。

まあ本当はもっと複雑な計算の話があるんですが・・・

路線価は難しい

しかしこの路線価ですがみんなあまり使うことがないというか、使いたがらない部分もあります。

おるすま内田
おるすま内田

何と言っても難しい。

まず単純に掛け算しましたが、路線価とは厳密に言うとその土地全体の価格の話ではなく、道路に面した1m2あたりの価格になります。土地全体の価格を出すには別の計算も必要になります

土地の価値でいうと道路に接している面が多ければ価値は高く、ウナギの寝所的に細長い土地の方が価値が低くなったり、土地の形によって価値も変わってきます。そういったものを適正に路線価に適用するために

  • 奥行価格補正率
  • 側方路線影響加算率
  • 二方路線影響加算率

などで補正したりして各土地に対して評価額が適正になるような仕組みがあります。奥行き価格補正率はこちらをご参照ください。

しかしこういったことを「この土地を売りたい!」というような方が計算するとすると、「むずかし!」「めんどくさ!」となっていってしまうわけです。

ちなみに「53E」この数字の横のアルファベットは借地権の場合の倍率だったり・・・色々ほかにも難しい内容があります

路線価と実勢価格の違い

不動産売買と路線価の違い

路線価と実際に取引される価格を比較すると、路線価の方が安く、実際に売れる価格の方が高くなる傾向があります。

取引価格もそれぞれですので、はっきりしたことは言えませんが、路線価×120%〜140%が実勢価格になっていると言われたりします。これが本当なのか気になるので調べてみました。

路線価と実勢価格調べてみた

また我々おるすまのご近所の例ですが、このような路線価図のエリアでレインズの直近の土地の成約事例を見てみると、

まず一つめは、レインズで成約事例を確認すると、140m2の土地が1355万円で売れていました

これを上の路線価から考えてみると、

「50E」→1m2あたり5万円、それが140m2あるわけですので、5万円×140=700万円(ちょっと長細めですがほぼほぼ正方形に近い土地)

この取引では路線価の2倍くらいで売れています。

2つめは閑静な住宅街が広がるエリアで、レインズでの成約事例を見てみると、面積168m2の土地が2100万円で成約しています

こちらも路線価で見てみると、「55E」→1m2あたり5.5万円、それが168m2ありますので924万円くらいと。この感じでいくとこちらも2倍くらいの価格で取引されています。

この二つは宅地造成されたいわゆる「綺麗な土地」なのもありますし、他のエリアで計算してみてももっと違った結果になるのかもしれません

まとめ:路線価と実際の価格

  • 売出価格を考えるときに路線価も考える
  • 路線価は実勢価格より低い価格になるのが要注意
  • 路線価は何と言っても難しい。

YouTubeおるすま不動産売却チャンネルでは不動産売却に関するお役立ち情報を発信しています。もしよければチャンネル登録よろしくお願いします。

おるすま内田
おるすま内田

どんなことでもお気軽にLINEしてください。

不動産売却のことなら【おるすま】
この記事を書いた人
この記事を書いた人
内田 隆一

株式会社おるすま代表取締役
不動産営業歴13年の経験と実績で不動産売却から購入までフルサポート。
奈良生まれにも関わらず、事務所を木津川市に構え、自身も木津川市在住の木津愛溢れる不動産エージェント。
皆さんの不動産売却を全力で応援します!

内田 隆一をフォローする
会社情報:株式会社おるすま

住所:京都府木津川市木津雲村111−1
免許番号:国土交通大臣知事(1)10494号
TEL:0774-94-6841
FAX:0774-94-6843
代表取締役:内田隆一

売却の基礎知識
内田 隆一をフォローする
おるすま

コメント

タイトルとURLをコピーしました