不動産売却をするにはいろいろな理由があるものですが、アンケートなんかがとられて売却理由のランキングなんかが出ていることがあります。
他人の不動産売却の理由なんか見てなんの価値があるのか謎ですが、やはり興味はありますよね。
今回はそんな不動産売却に至る理由のランキングやアンケートによる順位、そしてそういったアンケートを不動産業者はどのように見るのかについて紹介していきます。
不動産売却の理由・ランキングTOP3は何?
イエウールのアンケートによると…
一括査定サイト「イエウール」さんのアンケートによると(詳細はこちらから)
1位「住み替え」32.0%
2位「相続」23.0%
3位「資産整理」15.0%
4位「転勤・転職」11.0%
5位「金銭的な理由」9.0%
6位「離婚」7.0%
調査手法:過去にイエウール経由で不動産を売却したユーザーにアンケートメールを送付
集計数:イエウール経由で不動産売却を経験した男女全国100名
すまいステップさんのアンケートによると…
一括査定サイトの「すまいステップ」さんのアンケートによると(詳細はこちらから)
1位「住み替え」42.75%
2位「不要物件の処分」19.85%
3位「離婚」10.69%
4位「転勤」8.40%
5位「相続」6.87%
6位「金銭的な利用のため」5.34%
7位「住宅ローンに困っている」2.29%
調査手法:インターネット調査
集計数:すまいステップを利用して不動産売却を行ったユーザー131名
他にもいろいろな媒体でアンケートがされていたりします。
現役不動産経営者はアンケートをどう見る
一括査定サイトを中心に不動産売却をしたユーザーに売却理由を聞くアンケートを取ってくれていたりします。そんなものを見ていくと多くの人がどんな理由で不動産売却をするのか見えてきますが、こういったアンケートを実際現場の不動産関係者はどのように見るのかというところを紹介していきます。
複数回答可やと「住み替え」が1位になるでしょ。
まずこのような不動産売却の理由を問うアンケートで軒並み1位に輝くのが「住み替え」です。ですがこれは当然といえば当然というようなところで、住んでいた家を売る人は全員が住み替えになるから1位になるということが考えられます。
「住み替え」と言われると「転勤や転職」での売却の人も、「離婚」での売却の人も、「住宅ローンに困ったり」「お金が必要になり」売却する人も、何らかの引越しをするわけですから「住み替え」に含まれてしまいます。
大概が複数回答可になっているはずですので、それぞれの理由で回答した人も「住み替え」にもチェックを入れるので「住み替え」が1位になるということです。
1個だけ概念デカすぎない?って思います。
しかしこの「住み替え」という項目を削るわけにもいきません。離婚でも転勤でも転職でも、ローンに困ったわけでもなく、新たな不動産を購入してそこに引っ越していく人もいます。比較的お金に余裕のある属性の人の不動産売却理由ですが…。
混じりっ気なく純粋な「住み替え」の人もいますので、この「住み替え」という項目は必要になるわけです。
イエウールさんのアンケートでざっと考えてみると「住み替え」が32%。「転勤・転職」「金銭的な理由」「離婚」など売却したであろうところに住んでいたと思われる項目を足したパーセンテージは27%。32%ひく27%で5%くらいの人は、そこまでの理由もなく引っ越した「純粋な住み替え」の人なのかもしれません。
人口ボリューム的な相続案件の増加
不動産売却で売却物件を募集する活動を我々のような不動産仲介業者はするわけですが、この集客方法のメインターゲットは高齢者になりつつあります。
来場者プレゼントなどのある謎の相続セミナーを開催して、セミナー終了後に個別相談でそれぞれ来場者の不動産売却案件を刈り取る営業システムは大手不動産仲介業者を中心に積極的に行われています。
これはやはり日本の人口ボリューム的にその年代が1番人口が多くなっているということもありますし、その年代が結構不動産などの資産を持っているということもあります。
逆に若者は年収も上がらず、あまりお金を持っていないとも言われたりしますよね。
そういった意味でもアンケートの「相続」や「資産整理」の項目は年々増加している部分でもあります。
生きている間に資産整理する人の増加
そういったそもそも相続や資産整理しないといけない人が増えたという側面だけでなく、生きている間に資産整理をしないといけない、というような考え方が浸透したというのもあります。
昔は近場の〇〇さんのところは亡くなった後、相続でえらい揉めて大変やったらしいで?というようなレベル感で「生前にきちんとしておかないといけないな」って思う方もいましたが、今はネット社会でいろいろな方の体験談を情報として仕入れることができるようになりました。
ご高齢の方の生前の資産整理意識というのは昔より高くなっていると感じます。
また、相続登記の義務化や土地の国庫帰属制度などなど、相続案件が増えることによる国としての対策などもスタートし話題になったことで生前での資産整理という理由で不動産売却を検討される方も増えてきています。
客には言うは易し、自分がするは難し
我々おるすまにもよく相続対策のために資産整理を考えられているお客様がやってきます。
そして我々不動産営業マンというのは(やはり売ってくれた方が商売をするチャンスが増えるということもあり)
「現金化しておかないと揉めます」
「奥さんやったら亡き夫の遺志もわかる?そんなことはないです」
というようなことを言い、生前に会話ができるうちに自分の意思を親族に伝えておいた方がいいですよって感じで言います。
ですがこれが自分の父に対してできるかというとそれは難しいもので。
両親が自分の資産について話をしている時とかも「そんなん言わんと長生きしい」くらいの薄いテンションで会話をしてしまう自分がいます。
会社によってもランキング違う
先ほどは2社ほど一括査定サイトさんが行った不動産売却理由のアンケートを紹介させてもらいましたが、これは意外と会社によって違うというところがあります。
例えば一括査定サイトさんによっても集客方法というのは微妙に変わってくるので、そこで集まってくるお客さんの層は微妙に変わり、必然的にアンケートを送る相手にも偏りが出て、アンケート結果も変わってきます。
不動産業者でもそのような顧客層の偏りはあります。先ほど出てきたような相続セミナーでお客さんを集めたり、駅前に店を構えネームバリューで集客するような不動産仲介業者は現在は「相続案件」が増えてきます。
我々おるすまは「相続」も多いですが「離婚」も多いです。
これは何故かというと、おるすま不動産売却の部門の他に新築一戸建てを販売する部門があり、こちらで販売した物件の持ち主が「離婚」するというパターンも多いからです。
このように不動産業者によっても不動産売却理由は偏りが生まれるもので、不動産業者が出している売却理由のランキングなんかを見ても「この業者さんってこういう業者さんなのかも」という想像をすることもできます。
不動産売却の理由・ランキングTOP3は何?:まとめ
- 不動産売却理由の1位は大体「住み替え」
- その他には「相続」「資産整理」「離婚」「転勤」など
- 相続系は理由として増加傾向にある
- 企業によって不動産売却理由も偏りがち
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