みなさん不動産売却募集のチラシがポストに入っていたことはあるでしょうか。
私はポストに入れたことが何回もあります。
我々不動産業者がポスティングする不動産売却募集のチラシですが、素朴な疑問として「あれって本当なんですか?」っていう内容が書いてあることが多くないでしょうか。
正直言うと嘘とは言えないですが、かなり本当ではないことも書いてある場合もありますよね。今回はそんな不動産売却募集の裏話を現役不動産業者が公開していきたいと思います。
不動産売却募集のチラシの記載内容
不動産売却募集のチラシはどんなものを見たことがあるでしょうか。フルカラーのものから輪転チラシと呼ばれる1色または2色くらいで刷られたチラシが多いと思います。そんな不動産売却チラシの書いている内容を一つ一つ「本当か嘘か」解説していきます。
当マンション・エリアで購入希望者がいます
不動産売却募集チラシの代名詞といえば「このマンション(エリア)で購入希望者がいます」という内容です。この記載は実際にお客さんがいない場合の方が多いです。
この表現では実際にお客さんがいなくても「もうその方は別の物件を買った」とか「事情があって購入を断念された」とかいくらでも言い訳が立ちます。
基本的には需要の高いエリアにはこの文章を書いたチラシを配布するというのが基本戦略ということも言えます。チラシの内容も「当マンション」などどこのマンションにでも配布できるようになっている内容のものも多いと思いますので注意が必要です。
またこのお客さんがいるということの信ぴょう性を高めるために「マンション名」「学校区名」などの特定の名前もチラシの中に記載するという方法も一時期流行りましたので、マンション名などの情報が書いてあったとしても「お客さんがいるから配布してるんだ」と思う必要はありません。
売却応援キャンペーン実施中
次によく書かれていることは「売却応援キャンペーン実施中」などというようなキャンペーン系です。
これはずーっとやってるので大丈夫です。
キャンペーンというのは期間を決めて広告する決まりがあったり、期間を決めないとお客さん側も焦る効果がなくなるので期間自体はありますが、大体ずっと同じようなキャンペーンをやっています。やっていなくても交渉すればそれくらいはしてもらえます。
キャンペーンで多いのは
- 媒介契約締結でギフト券50,000円分
- 相談するだけでQUOカード3,000円分
- 成約に至った場合のサービスなどプレゼント
というようなものが多いです。
無料査定・秘密厳守・高価買取
不動産売却の3拍子で「無料査定・秘密厳守・高価買取」というのはよく書かれていると思います。
無料査定というのは当然で、不動産業は成果報酬制ですのでその不動産が売却できたときに報酬をもらうのが原則ですので、査定が無料なのは当然といったところです。
秘密厳守も言うまでもありませんが、近隣の人にバレずに不動産売却をしたいと言う方も時々います。そんな方に向けてのフレーズです。ですが一般的に不動産営業マンは口が軽いので、あそこ誰が売ったかとか誰と誰が付き合っているとかはすぐ業界に知れ渡ります。そういった意味では真の秘密厳守などこの世にはありません。
高価買取というのも、自社買取という形の場合もありますし、買取専門の業者が買い取るケースも多いです。高価かどうかはわかりませんが、最近では買取オークション的に買取希望者どうしで争って査定価格をつけることもありますので、めちゃくちゃ安く買い叩かれるというのも方法によっては避けられると思います。
価格を知りたいだけでもOK
不動産売却のチラシによっては「価格を知りたいだけでもOK」というような記載も見ることがあります。
親戚同士の話で不動産について今後どうするかということで話あっている中で、この不動産っていくらくらいなんだろうって思った場合とかでもお気軽にというようなニュアンスでしょう。売却する予定がなかったとしても問い合わせるという人は流石に少ないですので、売却募集の一環として書いているという部分もあります。
価格を査定してみるだけということもありますが、当然担当の不動産営業マンからすると普通に営業活動はしますので、軽い気持ちすぎる問い合わせもどうかと思います。
3日で現金化できます
不動産売却チラシには「3日で現金化できます」ということをセールスポイントにする場合もあります。
何かの理由でお金をすぐに用意しないといけない場合や、なかなか一般的には売りづらいという気持ちがある場合に現金化できるのが早いというのはありがたいことです。
この「3日で現金化可能」というようなフレーズは確かに話が纏まりさえすれば全然可能と言えます。ですのでこれは本当と言えます。
その他それ凄い?って内容
不動産売却のチラシに関していうと、それって凄いの?っていうような表現も多数あります。
地域密着〇〇年の実績
地域密着〇〇年というのはそれ自体はすごいことだと思いますが、地域ってどの地域?密着って具体的にはどういうこと?という謎がある表現ですし、さらにいうと不動産売却における地域密着度の重要性は現代ではかなり低下してしまいました。
ネットに強い遠方の会社の方が不動産売却については強い場合も多く、最近の不動産業界では凄さが感じられづらい表現になっています。
正確・丁寧
いやそれが普通や。という内容です。不正確で雑な不動産仲介業ってどんなんやねんという気持ちになります。
似顔絵とかフランチャイズ元の芸能人
最近では不動産チラシにも担当者として不動産業者自身が顔出しすることも多くなりました。ネット上などでは特に顔の見える不動産業者に依頼するのが普通になっています。
そういった意味では似顔絵の入ったチラシを配布しているのはかなり古い時代の手法になりつつあります。
またフランチャイズなどの企業はそのフランチャイズのイメージキャラクターになっている芸能人の方の顔写真とかが入ったチラシを配布したりしていますが、「担当者が顔出しした方が絶対信用できる」というふうに思います。
まとめ:不動産売却募集のチラシは信用していい?
- 「購入希望者がいます」は信用度0%
- 「売却募集キャンペーン開催中」はいつもやってる
- そのほかは無料査定とか当たり前のことを書いている
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