不動産売却活動中に売れなくて「値下げ」するのは聞いたことがあると思いますが、逆にこれって「値上げ」はできるの?という風に疑問に思ったことはないでしょうか。
正直あまり値上げは聞かないですよね。
今回はそんな不動産売却で一度出した価格を値上げできるのかというところを解説していきます。
不動産売却活動中に「値上げ」はできるのか?したらどうなるのか。
物価の高騰でなんでも値上げされる時代になりましたが、流石に反復継続して販売する系ではなく、一回きりの売却活動になる不動産売却に関しては、「一度出された売出価格から値上げする」というような光景はあまり目にすることはありません。
「値上げ」も売主の自由ではある
しかし不動産売却において、値上げができるかどうかを聞かれるとそれは原則として売主の自由です。
値上げしてはいけないというようなルールも特にありません。
一度1980万円でスーモなどに掲載された物件が次見たら2180万円になっている。というようなことは確かにあまりないですが、それも売主の自由ではあります。
値上げすると売主の信用はガタ落ち
値上げをするのは売主の自由ですが、値上げをしてしまうと売主さんの信用度というのはガタ落ちします。
これはなぜかというと、「値下げ」の場合は従前価格より下の金額で売り出すわけですから、従前価格で売却する意思があったということがわかります。ですが「値上げ」となると本当は従前価格では売る意思がなかったのにその値段で出していたということになります。
こうなると疑いはどこまでも続いていくもので。
それならば「値上げしたその金額ですらまた売る気はないのではないか」「真剣に購入を検討して買いますと言ってもまた価格を上げられるのではないか」という風に疑ってしまいます。
まずその不動産売却を依頼された売主側の不動産業者からしても、この売主さんの物件についていくら動いて購入希望者を見つけてきても後出しで無理難題を言われて取引が成立する可能性が低いと思われて売却活動のやる気もなくなります。
購入検討者を探している不動産業者や購入検討者からしても、ある日価格が上がっていたら「この売主さんちょっと変わった人なのかな」と警戒してしまいます。
このように「値上げ」をしてしまうと売主の信用度は一気に下がってしまうので事情がない限りしないようにしたほうがいいでしょう。
実際不動産売却中に値上げはある?
実際不動産業をしていて値上げはあるのかというと時々見ることがあります。
リフォームなどを入れて値上げする
1番ありえる不動産売却中の値上げですが、これは現状のままで売っていたのですが、あまり売れないので状況打開のたまにリフォームを入れての販売に舵を切ったためリフォーム費用分値上げして販売が再スタートするというパターンです。
これは値上げというよりは「仕切り直し」的な要素が強くなりますが、ネット上で外観写真だけ見ていると値上げしたように見えたりします。
その他には、買取再販売業者売主の物件などでは…。
リフォーム工事の見積もりは正確なものですが、不測の事態が起き改修費用がより多くかかってしまったというところで上乗せ分「値上げ」というようなパターンもあります。
買取再販売業者物件では、リフォーム工事が終わる前からネット上に掲載されて販売活動をするケースもあるので、そういった不測の事態で価格が変わる時もあります。
売出価格が安すぎた説で値上げする
そういった事情もないにも関わらず「売出価格が安すぎた」という話で値上げというのもなくはありません。
これは売主の信用が落ちるタイプの値上げです。
売り出したはいいもののお問い合わせがたくさん入り、場合によっては申し込みも複数入った場合、それはそれで嬉しいことですが、「安く出しすぎたんじゃないかな」と思う売主さんもいます。
そんなこんなで「値上げしたい」と言い出す売主さんも0ではありません。
購入検討者がいない状態でするのが一般的
基本的には値上げは購入検討者がいない状態でするのが一般的になります。ネット上に公開すると検討している人が世界中のどこかにいるかもしれないですが、せめて見学されて検討されているお客さんがいる時にはすべきではないと考えられています。
もしご見学された方が検討中の場合は事情を説明しとりあえずの結論をいただいてから値上げという流れが一般的です。
まとめ:不動産売却活動中に「値上げ」はできるのか?
- 売主の自由ではあるので「値上げ」は可能
- 値上げすると売主の信用は落ちる
- 販売状況の打開のためにリフォームして値上げのパターンはある
- どうしても値上げするときはお客様の検討状況に十分留意すべき
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