不動産売却をするときに売却活動をする前にリフォームした方が良いのか。しない方が良いのかという悩み事を持たれている方はいないでしょうか?
この不要派と必要派に不動産業者各社も発信内容が分かれます。
今回はそんな不動産売却のまえにリフォームした方が良いのかしなくて良いのか、とともにこれについてプロの不動産業者でも発信内容が異なる流派の違いについて紹介していきます。
不動産売却は事前にリフォームした方が良い?しない方がいい?
不動産売却時のリフォームの必要・不要に関して不動産業者の情報発信としては「不要派」が多い印象にはあります。ですが必要派も確かにいます。
リフォーム不要派
不動産売却する前にリフォームする必要なんてないという考え方は基本的にはこれから買主が使うものを売主主体にリフォームするのは良くないという考え方です。
買主の好みでリフォームするのが合理的
当然ですが不動産売却をする場合に、その物件をこれから使っていくのは「買主」です。ですので、売主が自分の好みや自分が思う「これ嫌な人いないでしょ」って思う内容でリフォーム工事をしてしまうと、購入検討者からすると「余計なお世話」になる可能性が高いです。
そんなことになるくらいならリフォームをしていない状態で見てもらって、購入検討者が自分の好きなように工事できる方が良いと言うのがリフォーム不要派の考え方です。
合理的な考え方ではあります。
売却活動が遅くなるのを懸念して「リフォーム不要派」
そして何より不動産売却の前にリフォーム工事をするとなると売却活動開始が遅くなると言うのも不動産業者にとってはデメリットです。早く販売活動をして、もっと直接的な言い方をすると早く売って早く仲介手数料を貰いたいのが正直なところです。
リフォーム費用より高く売れるとは限らない
次に問題になりやすいのはリフォームすると当然リフォーム費用がかかってくるということです。
1000万円で売るはずだった物件も300万円分のリフォーム工事をすると、1300万円で売らないといけなくなります。そんなリフォーム工事ですが、必ずしも工事をした分だけ高く売れるわけではありません。
むしろプロの不動産業者からすると・・・
一般の売主さんが業者価格でもない施工費用でリフォーム工事した場合、工事費が高くなり売却活動にマイナスに働く可能性が高いと感じます。
リフォーム済み物件にしてしまうと、それ専門の買取再販売業者の物件との比較をされてしまいます。そういった業者はそれを専門にやっていますので、工事の発注価格も安くて済みます。そんな物件と戦う可能性があるなら、素材のまま比較的お安く出した方が売主さんにメリットがあると考えるわけです。
リフォームして売れないと責任問題になる
そして不動産売却を依頼されている方からして困るのが、リフォームして綺麗にしてくれたのはありがたいのですが、先ほど言ったような価格を上げて売らざるを得ないということもあり、なかなか売れないという状況が続いた場合です。
お金かけてリフォームしたのに売れないじゃないかって絶対思われます。
リフォームするのにも結構お金がかかりますので、それをして売れなかった時の責任問題は重大です。
両手仲介を目指す業者は大体「リフォーム不要派」
基本的にこのような不動産売却前のリフォームは不要、むしろ余計なことをするなという不動産業者は、両手仲介を目指すガッツある不動産業者の場合が多いです。
売却を依頼されたからには他社に買主を見つけられるのではなく、責任を持って自分で買主を見つけてくる、そして売主と買主の両方から仲介手数料をもらうという仕組みです。
どっちかって言うと我々もこちらですね。年から年中チラシ配ってくるから。
このタイプの不動産業者は自分の購入検討者に対する案内や営業活動に自信があります。ですので多少物件の状態が悪くても、綺麗にしたらこれくらいかかるとか、こんな風に仕上がるというようなイメージさせる営業もできます。
リフォームされていないことをテクニックと熱意で余裕でカバーする自信があるし、今まで普通にそうして来たので「不要派」なわけです。
自分がその物件を案内して買主を見つける想定ですので、過度にお金をかけてまで綺麗にしておいてもらう必要もない。逆にいうと売主さんに負担をかける必要性を感じないというのが、売却前のリフォーム不要派の特徴です。
リフォーム必要派
次にリフォーム必要派ですが、これは単純に売りやすさ重視というところです。
綺麗な方が売りやすいに決まってる
確かに不動産を売却する場合に、生活感あふれる誰かが引っ越したそのままを見せられるのと、綺麗にモデルルームのようになっているのを比較すると、やはり綺麗な方が売りやすいです。
リフォーム必要派の理由はほとんどがこれだけです。
ですが、この効果はバカにできない部分もあって、購入する物件を探している人の感覚というのはそういった雰囲気で流される場合もあります。また一部物件に関しては、リフォームと相性がよく飛躍的売却価格が上がるという場合もあります。
工事業者からのキックバックで利益確定の疑い
ですがリフォーム必要派の隠したがる裏の面というのもあります。それは売主にリフォーム工事を勧めて施工させリフォーム業者から紹介料をもらうという狙いがあるということです。
売れそうにない物件であったり、そもそも売却物件を集めるのに特化した不動産業者になってくると、その物件を売却する力がない場合もあります。そんな時は売主にリフォーム工事を勧めて工事業者からのバックで早々に利益確定をするわけです。
「売主専門」とかは大体「リフォーム必要派」
そんな不動産売却前にはリフォームが必要だという流派、少数なのですが、売主からしか仲介手数料を貰わないことを公言している、売主専門仲介業者・いわゆるセラーズエージェントに多い傾向があります。
これはなぜかと言うといくつか要因があり、
- 実際その物件を案内するのは他社のダメ営業マンかもしれない
- 優秀な営業マンでも片手仲介案件でやる気がない人が案内する
ので、物件の状態を上げておかないといけないからです。購入検討しているお客さんに営業活動が不要なくらい気に入ってもらわないといけないため「リフォーム必要です」と勧めるわけです。
よく考えたらおかしいですけどね。その理由で売主がリフォームしないといけないというのは。
こんな感じで不動産業者の方針によるポジショントークで「必要派」「不要派」というのが決まってくることも考えると不動産業者の情報発信も楽しく見ることができます。
リフォーム不要派?必要派?この流派の違いは?
- リフォーム不要派は、買主が自由にリフォームできるべきと考えている
- リフォーム必要派は、綺麗な方が売れやすいと考えている
- リフォーム不要派は、物件案内に自信あるから綺麗じゃなくても綺麗でも一緒って考えている
- リフォーム必要派は、裏がありそうでプロから見ると勘繰ってしまう。
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