売却物件販売中に不動産業者から売却募集のDMがやってきた

不動産売却をしていると、知らない不動産業者から「この不動産売らせてください！」というようなお手紙が届くことがあります。

今回はそんな不動産売却活動をしていると、他の不動産業者からの売却募集DMが来る仕組みについて紹介していきたいと思います。

売却物件販売中に不動産業者から売却募集のDMがやってきた

突然知らない不動産業者から名指しでお手紙が届いてまず思うのが、「どこから住所知ったの？」「個人情報が漏洩しているんじゃない？」ということです。

そして今現在自分が持っている不動産を売却活動している場合には、真っ先に疑わしく思うのが、今頼んでいる不動産業者です。

個人情報漏れてるんじゃないですか？

しかし当然ですが、売却依頼をしている不動産業者から、売主さんの住所や氏名が漏れることはありません。そんなことがあれば個人情報保護法違反ですし、売主さんの情報をライバル企業に流しても何の得にもなりません。

ですので売却依頼をしている不動産業者からあなたの個人情報が漏れたという可能性は低いと思います。

どこから個人情報漏れてるの？

それではどこから住所や氏名を知ってその業者は売却募集のDMを送っているのでしょうか。結論から言うとそれは「法務局」です。

法務局で不動産の謄本を取得すると、その不動産の現在の所有者の住所と氏名が書かれています。それを見て手紙を送ってきているわけです。

つまりはネット上の広告やレインズなどで貴方の不動産が売却活動中であることを知ったDM不動産業者は、それを見て自分にも依頼して欲しいということで、謄本を取得し直接売主に手紙を送ってきたということです。

ではなぜ法務局はそのような所有者の情報を誰でも見れるような仕組みにしているかというと、全員に見れるようにすることによって「取引の安全」を確保しているからです。

不動産を購入しようとするときに「この不動産は私のものだ」と言われても名前が書いてあるわけでもないですのでそれが嘘だった時大きなトラブルになります。そういったことを避けるために法務局はその不動産の所有者を登録してもらい、それを誰でも見ることができるようにすることで、安心して取引ができるようにしているのです。

レインズ利用ガイドラインにダメって書いてある

このような形で不動産業者は売りに出された物件に対して、法務局で謄本を取得し、売却募集DM送ることによって自社も売却依頼をしてもらおうと動きます。

街の空き家という空き家の謄本を取得して全てにDMを送っている場合もありますし、悪質な不動産業者の場合はレインズで売り出されたことを確認してから、その物件について法務局で謄本を取得しDMを送るということを繰り返している場合もあります。

これについてレインズの利用ガイドラインには

売却物件収集のために、ダイレクトメール送付等のセールス活動を行う際は、対象とす る物件がすでに他の会員と媒介契約を締結し、レインズに登録されているかどうかを確認 するよう努めてください。

レインズ利用ガイドライン

と書かれていて、これは不動産業者の中では一般常識です。

ですが、売却中の不動産の売主さんに売却募集のDMが届くことはよくあります。

その不動産業者はどんな不動産業者かといと、確認すべきことを確認せず送ってきた「普通ではない不動産業者」、もしくは、確信犯的にレインズで売却物件として登場したのを見て狙い撃ちで売却募集のダイレクトメールを送ってきた「ヤバい不動産業者」のどちらかです。

そういった意味で、不動産売却をしている時に知らない不動産業者から売却募集のDMが来た場合は、「ロクな業者ではない」「怪しい」と思って無視してもらうのが1番いい方法になります。

売却募集DMの送付作業は大変

レインズで売り出されたのを確認して、売却募集ダイレクトメールを送るのはモラルに欠けますが、街の空き家や空き地の持ち主にDMを送る作業は、売却メインの不動産業者を中心によく行われている作業です。

街を空き家がないか走り回る

まずそもそも空き家や空き地を探さないといけません。不動産業者はタクシーの運転手と同じくらい街の中をウロウロと車で走り回っていますので、そこで見た

• 建物が建っていない空き地
• 人が住んでいる気配のない空き家
• 草が生えまくって管理がされていない空き家
• 表札が取られている一戸建て
• ポストがパンパンに詰まったマンションの部屋

こういったものを地図上でチェックしておいたりします。そして、その物件の謄本を一つずつ取って所有者の住所と氏名を出していくわけです。

こういった空き家・空き地チェックはなかなか大変です。

また謄本を取るのもタダではありません。１件３００円ほど法務局に支払うことになりますので、チリも積もれば山となるという感じで結構な出費にもなります。

そしてさらにいうと、ものすごく大量にしないとほとんど意味がない活動ですので、それなりの規模の会社が大規模にやらないとモチベーションも維持するのが難しい作業です。

うちにもDMがよく届く

かくいう私も個人で不動産を数件持っていまして、空き家になったりしているものも数個あります。

またマンションに関しては、その分譲マンションの全ての部屋の謄本を取得し、所有者の住所がそのマンションとは違う場合にはそこにDMを送るという方法もあります。物件を持っているけど実際は住んでいない人に売却募集のダイレクトメールを送るという作戦です。

そうなると私のように他人にマンションを貸して収益を得ている人のところにバンバン売却募集DMがやってくることになります。実際に受け取ってみると不動産業者ながら

というふうに思ってしまいます。

売却物件販売中に不動産業者から売却募集のDMがやってきた

• 個人情報は法務局の謄本の公開で漏れている
• 売却中のタイミングできた売却募集のDMは怪しい業者の可能性大
• 街の空き家に全部DMするタイプの作戦もある
• あれ、めちゃくちゃ大変

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