不動産売却をする場合には不動産業者選びが1番大切になってきます。そんな業者選びですが、どのようにすべきなのか以前ご紹介させてもらいました。
その時に書こうか悩んだけれども、一般の方々にとって不動産業者をネット上で調べても分かりようがない要素なので書くのをやめた項目があります。

それが「住宅ローンの強さ」です。
住宅ローンの強さというのは、住宅ローンに問題を抱える人でも審査にうまいこと通すノウハウを持っているかどうかという所です。今回は不動産売却を依頼する不動産業者選びで超重要だけど素人にはわからない「住宅ローンの強さ」について紹介していきます。
売却依頼先の不動産業者の住宅ローンの強さは重要
不動産の売却依頼先の住宅ローンの強さは超重要です。世の中には不動産を購入したいのに住宅ローンが通らずに買えない人というものがいます。そういった人を買える人に変えて不動産売却を成功させるノウハウを持っているのと持っていないのとでは売却の結果に大きく違いが出てきます。
依頼した業者が買主を見つけることが多い
不動産売却は依頼した不動産業者が一社でするものではありません。媒介契約を締結するとレインズというもの掲載され全国の不動産業者が売却活動をしている不動産情報を共有する(しないといけない)ことになっています。
そうなると売却依頼をした不動産業者が住宅ローンに強い必要はなく、購入者を探してきた不動産業者が住宅ローンに強ければ事足りるということになります。
ですが以前も解説したように日本の不動産業界では囲い込みが横行しています。
大手不動産業者の両手仲介比率はものすごく高く、調査などはされていませんが我々中小の不動産業者でも正直いって両手仲介比率はとても高いです。そういった実情を踏まえると貴方が不動産業者に不動産の売却を依頼した場合に買主を見つける確率が1番高いのはその依頼した不動産業者になります。
こういったことを考えると売却依頼をした不動産業者がどれだけ住宅ローン審査に強い不動産業者なのかというのは、実は貴方の不動産売却成功に関するかなり重要なファクターになってくるわけです。
住宅ローンが弱いと単純に売れない
住宅ローンが弱いと単純に売れる確率が下がってしまいます。
不動産というものはちょっと見栄を張って購入するものでもありますので、その人にとっての「いい家」を欲しがる傾向にはあります。基本的に全員高望みするものなのです。
ですがそうなるとその人の年収や属性ではちょっとこの借入は難しいかなという住宅ローンも通せる工夫が必要になってきます。また比較的安めの物件になってくると、
- 借入がたくさんある。延滞履歴がある
- 自営業者で申告に問題がある
- シングルマザー
- 年収が少なめ・勤続年数が少なめ
などさまざまな理由で住宅ローン自体がなかなか通らないという方も出てきます。そういった方を通すノウハウやアイデアを持っている不動産業者でないと、物件によってはずっと売れないというような状態になる場合もあります。
住宅ローンの強さは素人にはわからない
しかし困ったことに世にたくさんある不動産業者の中でどの不動産業者が住宅ローンに強く、どの不動産業者が住宅ローンに詳しくないかを判断することは一般の方にとっては難しいです。

ちなみに我々同業者からすると扱っている物件などを見て「なんとなく」わかります。
企業規模や不動産業界歴でも測るのは難しい分野です。後半で解説しますが大手不動産業者は総じてローン困難者と呼ばれるような住宅ローンをつけるのが難しいというタイプの購入検討者の対応が得意でない傾向があります。
大手は住宅ローンが意外と弱い

「住宅ローンの強い不動産業者はどこでしょう?」という質問をした場合に大手不動産業者をイメージする人も多いと思います。ですが結論から言って大手不動産業者は「ローンが意外と弱い」です。
弱い理由①コンプラ意識でやれることが限られている
大手不動産業者が住宅ローンが意外と弱い理由は簡単で大手不動産業者は住宅ローン審査についてのテクニックでできることが限られているからです。
住宅ローン審査には「まともな」方法から「違法な」方法までさまざまなテクニックがあります。もちろん違法なテクニックを使ってはいけませんが、その間にはグレーゾーンなものとか、ほぼほぼ問題ないもののちょっとなーっていうものまでグラデーションがあります。
その中で大手不動産業者ができるテクニックは、「完全にまともな方法」だけです。企業規模が大きくなればなるほど仕方のない話ですが、一つの営業所の1人の営業マンがした不正な取引で全体の問題になったりします。
そういったことを防ぐために大手になればなるほど求められるコンプライアンス意識は高くなるのが普通です。そうなると他社では住宅ローンを通せる案件も大手では通らないということはいくらでも出てきます。
住宅ローン審査を円滑に進め通すテクニックを知っていたり思いついていたりしても、自社で禁止されていてできないということもあるので結果として「住宅ローンが意外と弱い」という状況になっています。
弱い理由②ローン困難者を切り捨てても成り立つ
大手不動産業者が住宅ローンに弱い理由は、良くも悪くも「良いお客さん」が問い合わせてくれるという所があります。
どういう意味かというと「良いお客さん」「ローンが普通に通るお客さん」を相手にしてそこから契約を産んでいれば数字を作ることができて、ローン困難者をそんなに相手にする必要がないということです。
大手不動産業者に門前払いされたお客さんは我々のような中小不動産業者に流れてくるわけですが、普通に大手で「ローンが通らない」ということで対応されなかったお客さんが中小ではローンが通ります。
これはやはり営業マンの意識の問題もあります。先ほどの「大手では社内で禁止されている方法があって」という話では説明がつかないくらい、ローンが通るお客さんに対して「貴方は住宅ローン審査通ることはありません」というような対応をしている場合も多いです。
このような大手不動産業者特有の「良いお客さんだけ相手にしておけばビジネスが成立してしまう」という状況もよりローン困難者の経験値を下げてしまっている部分もあると思います。
やはり物件ごとに業者を変える??
そうなるとやはり売却する不動産の種類によって依頼する不動産業者を変えるべき?というようなお話になってきます。
以前こちらのページで
そんなことは不可能だから。あんなこと書いてるの不動産業経験のないコラム書いてる素人だからって言ったんですが・・・
住宅ローンの強さの話では、やはり金額として安めだったりする物件というものは購入希望者も住宅ローンに問題を抱える人が集まりやすい傾向にあるので、そういった購入検討者の対応を苦手とするような住宅ローンの弱い業者は避けるべきだと考えられます。
まとめ:売却依頼先の住宅ローンの強さ
- 売却依頼先の不動産業者の住宅ローンの強さは超重要
- 安い物件は特に住宅ローンの強さが売れるかに直結する
- 大手は意外と住宅ローン困難者の対応が苦手
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