不動産売却の際に不動産業者に連絡する前に、相場を調べておいた方がいいということを以前紹介させてもらいましたが、
どうすれば相場なんて調べられるの？って方も多いと思います。
不動産業者に問い合わせれば簡単にわかるという部分もありますが、「いや問い合わせるほどのものでもないねん。身内で盛り上がってるだけで…」という方もいると思います。
今回はそんな方のために一般の方が自分の売却したい物件の相場を調べる方法を紹介していきます。
不動産売却の際の相場の調べ方
不動産売却の際の相場調べは大切です。不動産業者に問い合わせる前に「予習」をしておくことが特に大切だと言えます。
問い合わせする前に事前にこれくらいの価格なのかな？という当たりをつけておくことによって不動産業者との話もスムーズに進みますし、何より悪徳不動産業者のペースに巻き込まれて損をするプランに乗ってしまう可能性も減らせるでしょう。
大きく分けて二つに分けられます。
- 今売り出されている物件で条件の似たものを探す
- 調べられる範囲で成約事例を検索する
今売り出されている物件を検索するにはやはりスーモやホームズ・アットホームといったポータルサイトと呼ばれるような物件情報サイトを見てみるのが一番です。
成約事例を調べるというのはなかなか一般に公開されている情報では難しいところがあります。成約金額などは個人情報ですので公開されないのが普通です。ですがマンションなどに関してはまとめサイトなどがあるマンションもあるので、マンション名などで検索してみるのもいいかもしれません。
スーモやホームズで似た物件を見てみる
不動産売却に際して相場を知りたいときにまず何をするのかという、スーモやホームズなどのポータルサイトを確認して現在売り出されている物件を確認します。
プロの不動産営業マンもスーモ・ホームズのチェックをします。
現在売り出されている物件の情報で自分が売りたい物件に近い条件のものがないか確認して相場を知るという方法です。
物件のどの条件が似ているのか
物件情報サイトで売り出し物件によって相場を調べる場合、当然ですが全く同じ条件の物件はないでしょう。そういった場合は基本的には
- 同じエリアの物件
- 土地や建物面積が近い物件
の２つの軸で近い物件を探したりすべきです。面積に関しては坪計算などによって「自分の物件ならこうかもな」という金額を計算で出してみるのもいいかもしれません。
その他にも、築年数や接道間口や間取りなどいろいろな要素がありますが、難しければとりあえずは多くの条件を考えるのではなく主要な条件だけ見ていってください。
同じエリアにそもそも売り出されている物件がないという場合も地方では多いと思います。その場合はエリアを広げて参考にする物件を増やしましょう。
都会の場合は近く物件という考え方だけでなく、最寄駅の駅からの距離などで考えている場合も多いので、自分の物件とは駅の反対側などの物件を見ても参考になるかもしれません。
売り出し価格で売れるわけではない
ただ物件情報サイトで売り出されている価格は、その値段で売れるという価格では当然ありません。
売却物件の価格は基本的には売主が決めるもので「希望価格」という側面もあります。
さらには価格を変更したり、物件を気に入ってもらえたとしても価格交渉などが入り値段を下げて制約になる確率も高いです。ですので実際にスーモやホームズで見た値段で自分の物件も売れると考えるのは危険です。
売り出し価格の１割下くらいかもなと思っておいてもいいかもしれません。
自分の物件が売り出された時のイメージがつく
不動産業者に連絡する前にこの相場を調べておいてほしいということの１番のメリットは、自分の物件が売り出された時のイメージがつきやすくなるということが言えます。
自分たちが売却しようと思っている物件に対して、不動産業者が査定で金額を出したり、販売プランを提案したりするときに、事前にスーモやホームズの状況を見ていないと何もイメージできずに不動産業者の言うがままに動くしかなくなります。
ですが、事前に見ておけば、
「あのエリアには売り物件がなかったし、一旦高い値段で出してみてもいいのではないか」
「その値段じゃあの物件に負けるんじゃないの」
「業者買取を勧めてくるけど？普通に市場でもっと高い値段で売れるのでは？」
というような疑問を持つ事もできます。
国土交通省の公的データで見る
スーモやホームズを確認しておけば、それでいいので…。ここからは「こんなものもありますよ」程度に聞いてもらえればと思います。
不動産取引価格情報検索
不動産の成約事例はなかなか個人情報の問題もあるので、オープンなネット上では公開されているケースは少ないでしょう。ですが国土交通省の「不動産取引価格情報検索」サイトを見れば、成約事例のざっくりとした情報を検索することができます。
このサイトではどこの不動産が売れたかというピンポイントでの検索はできませんが、町名までは検索可能になっています。また成約価格と言っても取引の当事者に国土交通省がアンケートを送って調査した内容ですので、正確な情報が書かれているとは限りません。
公示地価や路線価
次に売りたいものが土地や建物もあるとはいえ築年数が経っている中古一戸建てなどになると、土地の価格を調べる方法があります。
こちらも国土交通省のサイトで公示地価や基準地価を検索することができます。これは土地取引の指標となるように国土交通省が全国2万余りの地点で土地家屋調査士の調査に基づいて土地の価値を発表しているものになります。売却する自分の物件の近くの公示地価や基準地価を見ておくのもいいかもしれません。
その他にも路線価図というものもあり相続税などの計算で地価を評価するときに利用されるもので、道路を基準にその面する土地の価値を判定する仕組みになっています。
不動産業者に相談すると…
色々検索していただいても完璧な相場感を手に入れることは不可能です。そんなことが皆さんにネット上の情報だけでできてしまうと、我々不動産屋は不要です。
ちょこっと相場わかったかな？くらいで不動産業者に連絡を取ってみてください。連絡を取った後の相場に関するお話も少ししておきます。
レインズの成約事例
不動産業者に不動産売却を依頼し相場を聞くと、指定流通機構（レインズ）の成約事例を教えてくれます。不動産業者しか見ることができないサイトですが、こちらには実際の過去の売却事例の物件情報や成約価格が載っているので、詳細の過去の情報を検索することができます。
不動産業者自身も相場が全部わかっているというよりかは、この成約事例をもとに依頼された物件の販売計画を立てます。
営業マンの知識や経験
しかしレインズの力だけではなく、不動産営業マンの知識や経験も頼りにすべきです。
過去の事例としてレインズに載っている情報だけではその物件の細かい情報までは記載されていません。
「この物件の裏にはコレがあってだから安かったんです」
「この物件はここまでリフォームされて高く売れたんです」
など地域で長年不動産売却に携わっている不動産営業マンの情報も加えて正確な販売計画が立てられるわけです。
まとめ：不動産売却の際の相場の調べ方
- まずスーモ・ホームズで調べる
- 似た物件は同一エリアの同一規模の物件を参考に
- 不動産業者に話を聞く前にするのが大切
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