マンション売却前にリフォームした方が高く売却できる？

マンションを売却する場合に出来るだけ高く売りたいという人がほとんどですが、その方法の中で、リフォームやリノベーションをすることによって付加価値をつけて高額販売しようとする方法があります。

今回はそんなマンション売却において、高く売るためにリフォームすべきなのかというところについて紹介していきたいと思います。

売却前のリフォームは基本的には不要

マンションを売却するときに出来るだけ高く買ってもらいたいという気持ちはあると思いますが、だからと言って大金をかけてリフォームをする必要はありません。

リフォーム費用を足すと売却費用が高くて売れない

マンションを売却する時にリフォームをする必要がないのは、リフォームをした費用を足して売却価格を設定すると市場価格よりも高くなりすぎて売れなくなってしまうケースが多いからです。

リフォームはクロスや床材・天井など表面的なものをやりかえるだけでも数十万円かかります。キッチンや洗面所・浴室・トイレなどの水回りに手を出すと、最低でも100万円から200万円くらいの工事になってしまいます。

そういった金額は足してしまうとそもそも売り出し価格が相場から離れてしまい検討してもらうことすらなくなり売れづらくなってしまいます。

購入希望者にとっては「余計なお世話」

もう一つマンション売却の前にリフォームが不要な理由は、リフォームしても購入検討者にとっては余計なお世話になってしまうことも多いということです。

不動産営業マンをしていると、人の好みは本当に10人いると10通りあるということを実感します。「これはどんな人でも好きでしょ」と思うようなことでも、意外と他人にとってはそうではないということはよくあります。

理想に合わないリフォームがされているよりも、素材の状態の方が売れる確率は上がります。大金をかけて、まだ会いもしていないその物件を真剣に検討してくれる数人の好みを予想しリフォーム工事をするのはあまりに危険です。

不動産業者並みの原価発注できる？

しかし市場には「リフォーム済み即入居可物件！」というような感じで、中古マンションがよく売られていたりします。ああいう感じで上手く売りたいんですって方もいます。

しかしそのようなリフォーム済み物件の売主はほとんどが不動産業者です。不動産買取業者がリフォームして買い取った物件を再販売している時に見られる物件になります。

不動産業者はなぜ売却前にリフォームをして販売するかというと、リフォーム工事が一般の方が依頼するよりも安く発注できるからです。それは長年不動産業に携わり、何度もその業者にリフォーム工事を発注している、そしてその案件の次も依頼をすることになる「付き合い」の部分もありますし、年間何件もリフォームを依頼している「量」の部分でもあります。

一般の方が、初めてで、そしておそらく今後は一切依頼しないという状態で依頼するのと金額が異なるのは当然です。

無駄なくお客さんのニーズにあったリフォームを低価格ですることができるので、不動産業者はマンション売却前にリフォーム工事をできるわけです

クリーニングすら不要

マンション売却の前にリフォームやリノベーションは、売出価格も上がるし、余計なお世話にもなってしまうので不要ということがわかってもらったと思いますが、せめて綺麗な状態で見学してもらうために業者を入れてハウスクリーニングをしようという方もいます。

しかしこれも基本的には不要です。後で話しますが綺麗にするのであれば「ご自身の空いた時間に自分でできる範囲」で結構です。

不動産売却を成功させるコツでも解説しましたが、内覧の時に物件を綺麗な状態にしておくのは大切なことです。

ですが費用をかけてまですることではありません。売出価格がそれだけ上がってしまうのは、細かい話かもしれませんが損です。ハウスクリーニングがその物件に必要かどうかすら購入希望者の考え方によって変わってきます。

売却前にしておくとするとコレくらい

それではマンションの状態を変更するような行為でマンション売却の前にしておくべきことはどのようなことでしょうか。

自分でできる範囲の掃除

先ほども言いましたが、そのマンションを購入検討者が見学に来る時に綺麗な状態で見てもらうというのは非常に大切なことになります。

ですので清掃業者を入れてまで綺麗に掃除をする必要はありませんが、自分で掃除するくらいならしていただけたらありがたいです。

ですが必ず自分で掃除をしてくださいということでもありません。掃除も大切ですが空き家の場合は荷物を無くしておくことが重要になります。

安価で人のこだわりが出にくいところなら・・・

どうしてもリフォームするということであれば、安価で人のこだわりが少ないところにすべきです。

例えば和室の畳の入れ替えや表替えなどは好みの出にくいところではあります。そのほかにも壁紙に関してもオーソドックスな壁紙を選ぶとギリギリ大勢に影響がない場合も多いです。

水回りに関しては結構好みが分かれるものが多いので手を出すのは危険ですが、浴室は比較的一般的なリフォームをすれば大丈夫です（浴室工事は凄いお金がかかるので安価ではありませんが）。キッチン・トイレなどは奥さんの好みがある場合もありますのでリフォームをするのは危険です。

自分のセンスを活かしたフルリフォーム

そのほかには自分のセンスを活かしたフルリフォームという選択肢もあります。最近ではいろいろな情報発信があり、プロのインテリアコーディネーターのようなフルリフォームが自分でできる方もいると思います。

先ほども説明したように一般の方がリフォーム工事を依頼しても、業者が依頼するような安い金額では発注できないのでなかなか難しい部分もありますが、完成後の仕上がりによってはリフォームした金額よりも付加価値の方が上回って、お得にマンション売却ができる場合もあります。

まとめ：マンション売却前のリフォームは不要

• マンション売却前のリフォームは基本不要
• 売出価格が上がって売れなくなる可能性もある
• 購入希望者にとって余計なお世話の場合もある
• 清掃業者を入れたハウスクリーニングすら不要

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