不動産を売却するという話になった時にまず真っ先に考えることは「この不動産っていくらくらいになるんだろう」というようなことです。そんな時は不動産業者に査定を依頼するというのが普通です。
今回はそんな不動産売却時の査定において一番簡易的な方法である「机上査定」について。
「売る方針なんですけど…まあ今すぐって話じゃなくて…どれくらいか知りたいんです。」というような状態の方も良くいらっしゃいます。そんな方にまず行われる「机上査定」について解説していきます。
不動産売却における机上査定とは?
不動産売却における「机上査定」とはその名の通り、机上で行う査定のことです。つまりは現地に行かずに査定価格を出すという査定方法のことを言います。現地に行かないので簡易的なものということで「簡易査定」という風に言ったりします。
どうやって机上査定するの?
不動産がどのくらいの金額で売れるのか査定してもらうのにその不動産の現物を見ないで金額を出せるものなのかというとその通りで、机上査定では大体の金額しか出すことができません。どのような土地・建物の状況なのか、使い方や劣化状況などによっては不動産の売買価格は大きく変わる場合もあります。
しかし机上査定では特にそういった要素は考慮に入れずに、そのエリアの取引事例や現在の他の物件の販売状況をもとにどれくらいの価格になるのか出すことになります。
机上査定に必要な情報は?
それでは机上査定に必要な方法は何かというと、その不動産の情報になります。具体的には
- 住所
- 土地面積・建物面積
- 築年数
- 間取り
などの情報が最低限必要になります。土地や建物の謄本を取得したりすると載っている情報ですので事前にとっておいても良いかもしれません。またその不動産を購入したときの契約書などがある場合は用意しておいたり、こういった項目については事前に調べておきましょう。
簡易的な査定だが情報を教えてもらえないと…
我々不動産売却のお手伝いをさせていただいていると時々、物件の正確な住所を教えたくないけれど「簡易的に」査定価格を教えてほしいという方がいらっしゃいます。
机上査定・簡易査定といってもこれでは査定もしようがありません。
売りに出すかもしれないことを誰にも知られたく無いという気持ちはわかりますが、同じ町内であっても土地や建物広さや築年数は全部一緒なわけがないですし、接道状況や方角などによっても金額は変わりますので、なかなか査定価格を出すことができません。
住所を教えたくないということであれば、机上査定も難しい場合が多いです。
机上査定と訪問査定の違い
机上査定をしてもらってより正確な査定価格が出してほしい場合は訪問査定をしてもらいます。この机上査定と訪問査定ってどれくらいの違いがあるのでしょうか。ざっくりまとめるとこんな感じです。
机上査定 | 訪問査定 | |
査定価格の出し方 | 取引事例・販売事例をもとに | 机上査定+現地調査 |
査定期間 | 普通は当日 | 訪問当日もしくは翌日 |
査定の正確さ | おおよその価格 | より正確な価格 |
査定価格の正確性の違いがどれくらい違うのかというところが一番気になるところですが
一括査定サイト運営のネット記事が書いてない「本当」のところは別のページで紹介させていただきます
査定価格の正確性は違う?
机上査定では過去の成約事例や現在の販売物件などの情報をもとに査定価格を算出します。それに対して訪問査定はそういった情報での査定価格で大体のあたりをつけた上で、現地を訪問し現地での情報もプラスして査定価格を算出します。
査定するときの情報が増えていますので、当然査定価格の正確性は訪問査定の方が高くなります。
特に現地に大きな価格に変化を及ぼす要素がある場合は机上査定では不十分な場合があります。個別事情を考慮に入れたより正確な査定をしてほしい場合は訪問査定を選ぶべきです。
査定価格を出してもらえる期間は?
査定価格を出してもらえる期間はというと、机上査定は対応できるスタッフがいれば当日に査定価格が出るのが普通です。
それに対して訪問査定は当然、現地に来てもらわないといけないですのでその分価格が出てくるまでは時間がかかります。訪問のその場で査定価格を出してくれる場合もあれば、その翌日に出してくれる場合もあります。
査定価格で売れるとは限らない
不動産売却における査定価格は「その金額で売れる」という価格ではありません。「その金額で売れるかもね」という金額になります。その辺はブランド品を売るときの査定で出てくるいわゆる「買取価格」とは全然意味合いが違います。
不動産売却の査定においては、その物件の「媒介契約」を取りたい我々不動産業者側の思惑も反映された価格設定になっていることも注意が必要です。詳しくはこちらのページをご参照ください。
こんな方には机上査定がおすすめ
ということでより正確な価格出てくるので、訪問査定がおすすめですが机上査定がおすすめの場合もあります。
まだ売ると決まっていない
最初にも言いましたが「まだ今すぐ売るってわけじゃないねんけど、これからの計画のために金額だけ知っておきたい」というような状況も考えられます。
そんな段階で不動産業者に連絡して査定なんてしてもらっていいの?と思う方もいるとは思いますが、
正直・・・全然大丈夫です。
確かにもうすぐ動かないとダメなんですって案件よりはがっかりしますが、基本的にはそういった「まだすぐに売り出すわけではないんです」っていう案件も実際たくさんありますし、タイミングになった時にご依頼いただけるように相談に乗らせてもらうのも我々不動産業者の仕事です。
売却物件が遠方にある
売却物件が遠方にあるなどして訪問査定が現実的ではないという場合も机上査定がおすすめです。
査定物件が遠方にある場合は不動産業者と日程調整をするのが困難な場合があります。その間にある程度の価格を出してもらうために机上査定をしてもらうというケースもあります。
何から始めたらいいかわからない
机上査定は不動産売却の一番最初の具体的な行動ですので、何から始めたら良いのかわかないというような方にもおすすめです。
机上査定によってある程度の価格を出すことができれば話も具体的なものになってきて話を進めやすくなったり、進める意欲が出てきたりもします。
ただ何から始めたら良いかは「業者選び」です。無料一括査定サイトが運営するネット記事では「まず一括査定を」「机上査定で大丈夫」「60秒で簡単査定」と査定させることをまずすることのように書いていますが、最初にすることは「業者選び」であることを忘れてはいけません。選び方についてはこちらのページをご参照ください。
安易な一括査定は良くありません。複数の不動産業者に頼みたくても自分で不動産業者を選んで査定依頼をした方が不動産売却の成功につながります。
まとめ:机上査定とは何?
- 机上査定は現地に行かずに事例などの情報で査定価格を出す
- 訪問査定は机上査定にプラス現地の個別事情も考慮に入れる
- 価格だけ知りたいという方は机上査定を
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