住宅ローンが残っている状態で不動産売却できますか?

住宅ローン残債があっても売れるのか 売却の基礎知識

不動産売却の相談を受けていると時々「住宅ローンの借入がまだ残っているんですけど、この不動産ってまだ売れますか?」と聞かれる場合があります

おるすま内田
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結論から言うと「売れます」

今回はそんな住宅ローンの残債が残っている場合の不動産売却について紹介していきます。

住宅ローンが残っている状態で不動産売却できるのか

YouTubeおるすま不動産売却チャンネル「残債あるけど売れるのか」

住宅ローンが残っているのでこの不動産はまだ売れないのではないかという思いの人も意外と多いです

住宅ローンが残ってても売れる

住宅ローンの返済がまだ終わっていない不動産でも売却は可能です。住宅ローンの残債はその物件が売れた時に得たお金で返済することができれば、問題なく次の人に引き渡すことができます

おるすま内田
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問題は売れる金額で残債を返せるのかとい点ですが、どのようにするかについてはまた後で詳しく解説します。

残債があると売れないと思っている人も多い

しかし意外と不動産を所有されている方の中には、住宅ローンが残っている間は売れないんじゃないかと思っている方も多いです。

これは住宅ローンで借りているということは、まだ「完全に自分のものになっていないのではないか」というような認識に近い考え方をされている方がいることが一つに要因になっています。

確かに不動産を住宅ローン借入を利用して購入した場合には、金融機関からの抵当権というものが設定されそれがある限り売れないんだと思っていたというようなことも売却検討者の方から聞きます。ですが、不動産に設定されている抵当権については売ったお金の中で金融機関に一括返済をすると消してもらえるので、売却に直接的な支障があるわけではありません。

問題は売った金額で住宅ローンの残りを完済できるのかどうかというところです。

実際に住宅ローンが残っている不動産の売買方法

住宅ローンがまだ残っている不動産でも売却できることはできますが、売った金額で住宅ローンを完済できないと「売れない」のと変わりありません

例えば、売っても2000万くらいしかない不動産に対して住宅ローンなどの借入が3000万残っていると、2000万で売っても完済できないので抵当権も消えず買主に売れない。3000万で買う人は見つからない。というような状況になるわけです。

まずどれくらいの金額で売れるのかというのを考えないといけません。

売却金額で返済可能か検討調べてみる

住宅ローンの残債がある不動産でも売れますが、実際に売れるかどうかは、住宅ローンの残債の金額と売却可能な金額によります。残債の金額は年末とかに送られてくる金融機関からの書類に書かれていますが、売却金額については調べてみないといけません

不動産売却においては相場を自分で調べるのは絶対にしておいてほしい作業です。大変だと思いますが下のページを参考に自分でできるところまで頑張っていきましょう!

不動産がどのくらいで売れるのかというのを調べる、いわゆる相場を調べるのは地道な作業が必要になります。

おるすま内田
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大体のネット情報はここで一括査定サイトを勧める流れになります。

住宅ローンの残りを完済できるくらいの金額で売れるかどうかは、一括査定サイトで査定してみよう!っていうページ構成になっている場合が多いですが、ウチでは残念ながらそんなことはしません

個人情報が流出してしまい、たくさんの不動産業者に電話をかけて欲しくて、さらには査定価格についても余計なバイアスのかかった正確ではない数値を提示されてもいいなら一括査定に挑戦してみてください。

オーバーローンの場合はどうするのか

売却する金額で住宅ローンを完済できればいいですが、それが難しい場合もあります。そういった状態を「オーバーローン」と言います。ローンがオーバーしている感じですね。

オーバーした分を何で返すのかというところが問題になります。

足りない分は自己資金で返す

一番スムーズに進むのは足りない分を自己資金で返す方法です。例えば

住宅ローン借入がまだ2700万円残っている物件に対して、2200万円なら買ってもらえるという場合に、買主から売買代金としてもらう2200万円に自分の貯金の500万円を持ち出して住宅ローンを完済し買主に引き渡す

というような方法です。売らなければいけないけど、返済する資金がないということもあります。そういったことにならないために購入時や返済途中でもオーバーローン状態になっていないか注意が必要です

貯金ありますか?って聞くと、そんなお金あれば住宅ローンでこんなに借りてませんって言われることも多いです。正論ではあります

住み替えローンで返済する

もう一つの方法として住み替えで新たな不動産を購入する場合は、その新たな家を買う住宅ローンにオーバーローン分の借り入れも入れてもらう方法があります。先ほどの例でいくと、

その家を売って今度は3200万円の家を購入するとすると、住宅ローン3200万円に前の家の売却で返済しきれなかった500万円を足して3700万円の借入をする

ということです。この方法はそこまで借入することができる収入や勤務先など本人の個人信用がないといけませんし、細かい話でいうと新しく買う物件に前の家のローンも載せられるほどの担保価値がないと成立しません。

また基本的にはこの方法をすると前の家のローンというもう持っていないもののローンを組んでいるので借り過ぎになっているケースも多く、新しい家でオーバーローンの状態になったという、「問題は何も解決していない感」というのはあります。

数字はあえて簡略化しています。そのほかに売却購入に関わる諸費用というのがかかります。

売れないけど売らないといけないなら「任意売却」

支払いが厳しく金融機関に不動産を売ってまで返済するように言われているけれど、オーバーローン状態で売ったとしても返済が間に合わないという場合は、競売もしくは任意売却という方法になります。先ほどの例のイメージ言うと

住宅ローンは2700万円残っている。その物件を売っても2200万円にしかならない。それならば銀行さんに500万円まけてもらおう。その代わりに個人信用情報にネガティブな記載が載って今後他の借り入れもクレカも厳しくなる

というような感じです。いわゆるブラックリストに載るという表現をしますが、個人信用情報が汚れるという大きなデメリットがあります。

アンダーローンの場合はどうするのか

逆にアンダーローンと言って、住宅ローンで残っている金額より市場で売れる金額の方が高いという場合もあります。この場合は比較的気持ちも楽ですね。

おるすま内田
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2024年現在は中古市場も価格が上がっていて「アンダーローン」のお客様も多く売却にはいい時期になりましたね。

売却益があれば確定申告が必要

アンダーローンということは、売主さんからすると売却後手元にお金が残るということです。売却後手元にお金があるから「利益が出た」というわけではないでしょうが、昨今の不動産価格の上昇を見るに、買った値段より高い値段で売れるということも稀にあります。

そうなると売主さんとしては「その年に利益を得た」ということになりますので、税務署に確定申告をしないといけないということになります。不動産の譲渡所得については税務署さんのHPをご覧ください。簡単にまとめると、

長期譲渡所得は所得金額の15%
短期譲渡所得は所得金額の30%
居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例っていうのがあるよ

簡単にまとめ過ぎてますので詳しくはこちらをみてください

アンダーローンかどうかは売る気ない時も気をつけて

持っている不動産を売るタイミングを人生設計的に考えているご家庭もあると思いますが、人生何があるかわからないものです。そんな時に売却に不利なオーバーローン状態になっていると選択肢が限られてしまうという部分もあります。

そうならないために購入の時や住んで住宅ローンを支払っている時期にアンダーローン状態になるように気をつけておくことも必要かもしれません

どんなことにでも対応できるようにしておくのが重要ですね

住宅ローンが残っている状態で不動産売却できるのか:まとめ

  • 住宅ローンが残っていても不動産売却は可能
  • 残っている住宅ローンの金額と実際に売れる金額が重要
  • 売っても住宅ローンを返しきれない状態は出来るだけ避けよう

YouTubeおるすまの不動産売却チャンネルでは不動産売却に関するお役立ち情報を発信しています。もしよければチャンネル登録よろしくお願いいたします。

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内田 隆一

株式会社おるすま代表取締役
不動産営業歴13年の経験と実績で不動産売却から購入までフルサポート。
奈良生まれにも関わらず、事務所を木津川市に構え、自身も木津川市在住の木津愛溢れる不動産エージェント。
皆さんの不動産売却を全力で応援します!

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