不動産売却で悩むところが、信用できるなって思ったところに専任媒介で1社に頼むのか、一般媒介で複数社に頼むのかというようなところです。
いろんな情報発信もありますし、これ何を信用すればという話にもなります。
今回はそんな一般がいいのか専任がいいのか、そしてその議論についての不動産業者の情報発信の仕方でわかるその業者の力について紹介していきます。
一般媒介か専任媒介か。結論は出ない
結論から言うと不動産売却で一般媒介がいいのか専任媒介がいいのかというのは答えが出ません。なぜならこの問題は
- 媒介契約をどっちにするか問題
- 不動産業者選びの問題
の2つがあるからです。つまりは媒介契約をどっちにするかは、登場する不動産業者の販売能力によって結論も変わってくるということです。
一般媒介と専任媒介の違い
まずざっくり不動産売却における専任媒介契約と一般媒介契約を説明すると
- 専任媒介契約は、気に入った1社だけに売却を依頼する
- 一般媒介契約は、複数社に売却依頼可能
というような違いがあります。
1社に頼むか複数社に頼むかの違いです。
その他にもレインズ登録義務の違いや報告義務の違いなどなど色々違いがありますが、詳細はコチラをご覧ください。
不動産業者選びによってどっちが良いかも変わる
そんな専任がいいのか一般がいいのという議論ですが、これは不動産業者選びによるという部分があります。
例えば運よく販売力のある不動産業者や優秀な不動産営業マンに出会うことができた場合には、専任媒介契約の方が良いです。販売力のある業者や優秀な営業マンほど仕事の優先順位ははっきりしていますので、一般媒介契約でその優秀な1社を他の業者と混ぜて依頼すると、その優秀な1社もその他の業者と同じくらいしか働かなくなることが結構あります。
頑張った挙句他社に売られて働き損というのは、販売力ある企業ほど避けたいですから。
一般媒介の物件で時間や労力やコストをかけるのは、自分に「専任」で頼んでくれている他の売主にも失礼になります。
逆にそういった優秀な不動産業者に出会わなかった場合、正直どの業者も「ピン」とは来なかった場合は一般媒介にした方がいいと思います。販売力のないかもしれない業者に専任にしてしまうと、ずっと売れない状況が続く可能性もあります。
業者の良し悪しなんてわからないので動きを見るための「一般」という考え方もあります。
このような感じで業者選びの問題がありますので、一般媒介がいいのか専任媒介がいいのかどっちが良いかは答えはでない。登場する不動産業者によって話が変わってくるというのが結論になります。
良い業者に専任?ポンコツに専任?
媒介契約の種類を選ぶのは不動産業者選びによるということですが、まとめると
- 【最高】良い業者に専任媒介契約
- 【普通よりの微妙】良い業者含めた数社に一般媒介契約
- 【かなり微妙】全業者ポンコツの数社に一般媒介契約
- 【最悪】ポンコツ業社に専任媒介契約
という評価になります。
注意して欲しいのは、良い業者を含めた数社に一般媒介契約というのも全体から見ると及第点ではないというところです。良い業者が見つからない、もしくは不動産業者選びが難しすぎてわからない時の苦肉の策としては良いですが、できれば良い業者に専任媒介契約を目指すべきです。
世の中の常ですがリスクとリターンは上手いことなっています。
専任媒介契約は良い業者の場合は良いですが、ポンコツ業者を引いた場合は大変なことになる。ハイリスクハイリターンです。それに対して一般媒介契約は複数社選べるので良い業者が入っている確率も高いですが結局みんな本気でやらない。ローリスクローリターンです。
このようなことを考えると検討要素としては
- 不動産業者選びが8
- 一般か専任かのシステム選びが2
くらいの話で不動産売却を成功させたいのであれば、一般か専任かを考えすぎる必要はなく、不動産業者選びに注力すべきということが言えます。
一般?専任?どっちがいいのか論のプロの本音
我々おるすまは専任媒介契約推しの不動産業者になります。しかし世の中には一般媒介契約を推す不動産系の情報発信者もいます。
こういった一般と専任は結局どっちが良いのかという議論について、現役の不動産業者はどう思うのかというところを紹介していきます。
専任推しは自社の販売力に自信あり
我々もそうですが、専任媒介契約推しの不動産業者は、「自社の販売力に自信あり」というようなところが多いです。
先ほど解説したように「良い業者に専任媒介契約」にするのが1番良いわけですが、そんな専任媒介契約が良いという不動産業者は当然「自分が良い業者」だと思っているからそう言っているわけです。
是非専任媒介でおるすまにご依頼ください。
専任媒介契約を推すのは、「両手仲介をしたいからだ」というようなご意見もありますが、不動産業者や不動産営業マンが「両手仲介をしたい(最低でも働き損にはならない)」という熱量で売却活動をするというのは、皆さんの不動産売却の成功に不可欠の要素でもあります。
一般推しは購入検討者に対する営業経験低めの傾向
逆に一般媒介契約推しの不動産業者は購入検討者に対する営業経験低めの傾向があります。購入検討者に対する営業には自信はないので、一般媒介契約でも良いので売却依頼を受けている物件を一件でも増やしておきたいという動きです。
また一般媒介推しあるあるとして「一般媒介推している人は全員素人」というのもあります。
「一般媒介推し」なのは自称元トップセールスマン系ブロガー・一括査定サイトが作った一括査定に誘導するための媒体が主です。
一般媒介契約推しの現役不動産業者はあまりいないです。
最近の動向としては、購入検討者に対する営業にあまり自信のない不動産業者は、一般媒介契約押しではなくセラーズエージェント系の情報発信をするようになっています。わざわざ自信のない購入検討者に対する営業をするくらいならそれを「しない」と決めて、売却したい不動産を持つ売主専門の不動産業者に振り切るという動きがあります。
答えでました!一択系が発信が1番浅い
1番信用できない情報発信で、こんな不動産業者に売却依頼をしたらダメというのが「答え出ました!」「〇〇一択です」系の不動産業者です。
一般媒介と専任媒介どちらがいいという話では答えはでません。なぜなら先ほど解説したように業者によるので。
我々現役不動産業者は「専任推し」なわけですが、当然「自分やったらこんな業者に不動産売却頼まんな」っていうような同業者も身近に見ているので「専任一択」とは全く思いません。
YouTubeとかはサムネ詐欺とかのために「答えでました」って書いてる場合もありますが。
YouTubeなどの情報発信はどうしても見てもらわないといけないので過剰なサムネイルになっていて「答え出ました!」って書いてあるのに動画見たら「答え出てない」場合も多々あります。
これは仕方ないなって思うんですが、時々本当に「答えでた」「専任一択です」「一般一択です」って言っている人がいます。これは正直不動産関係者がみると「めちゃくちゃ浅い話」です。
不動産業に長く関わり、皆さんの不動産売却で知識や経験豊富にサポートしてくれる不動産関係者ほど、「いや長年やればやるほど答えはでなくなるもんで…」ってテンションになっていきます。
購入VS賃貸・建売VS注文・戸建VSマンションも全部答え出ません。「答え出たわ」って思ってしまうのは不動産屋入社3ヶ月くらいの時期だけです。
一般媒介か専任媒介か。結論は出ない:まとめ
- 良い業者に専任媒介契約をめざして業者選びを頑張るべき
- 現役不動産屋は大体「専任推し」
- 一括査定サイトに誘導したい素人情報発信者が「一般推し」
- 1番浅いのが「答え出ました!」「〇〇一択」系
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